『その女、ジルバ。』の第四話感想。監督絶賛!池脇千鶴さんの葛藤演技、そしてすみれの涙に込められた思いとは…
皆様こんばんは、nene.です。
もはや土曜に録画した『ジルバ』を見ながら日曜日の朝昼ごはんを食べるのが定番になっています。
そんな方も多いのかな?
それでは第四話の感想いってみましょう。
第三話の感想はコチラ☟
以下ネタバレにご注意ください~☟
心の格差。上京した娘と被災地に暮らす家族
倉庫の仕事とホステス業の二足のわらじ、そしてみかやすみれとの関係性も上手く回り始めていた時、なんと今度はアララの弟が登場。
倉庫への左遷もホステスの副業も家族に話していなかったアララの戸惑いを他所に、ホステス姿を弟に見られてしまう展開に…
弟との会話で明かされるのが、アララの故郷事情。
当時既に故郷を離れ上京してきていたアララは震災を実際に経験しておらず、弟には「姉ちゃんには何も分からない!」と手を払いの蹴られるという過去もあったそう。
震災でなくとも、そんな心の格差って、地元を離れて働きに出ている人の約半数くらいは感じているんじゃないのかなって思う。
地元や家族と一線を隔してしまう躊躇いだったり後ろめたさだったり…
なんとも言えない葛藤を、池脇さんは絶妙な表情で表してくれたなと思いました。
先程読んだ記事の中で、プロデューサーの方が池脇さんの演技に対して「ちょっと困った時の表情がすごい」「台本の何全倍もの表現ができあがっている」と仰っていましたが、本当に。
思わず視聴者が自分を重ねて見てしまう、だから引き込まれてしまう、のでしょうね。
部屋で弟に家族のことを聞くアララの少し頭を抱えたような仕草、ああこれってドラマ始まる前に見たクイズ番組内で見たなって思ったんです。
池脇さんがどれだけ役作りを徹底されているか、より実感した私でした!
チーママ&新の弟登場で描かれる『震災から10年』
第四話では、相関図にお姿があった直木賞作家のチーママもついに登場。
アララとみかの前に突如現れ、まるで台風のような強烈インパクトを残したチーママ。
そりゃ、みかのような鳩が豆鉄砲くらったような顔にもなるわ…と。
(真飛さんの顔芸がここでも炸裂!笑)
昔ホステス仲間だったチーママの口から語られるのは、ジルバママの過去や当時の物々しい戦時中のお話。
当時を知るくじらママやマスターからすると、思わず目をつぶりたくなるような過去だけれど、当事者から話を聞くことによって若い世代にはリアルに伝わる。
その場に居合わせたアララの弟は、全視聴者の代役だったのではないかと私には思えました。
自分より遥かに悲惨な過去を背負う人達が今も頑張っていること、そして当時の痛みをバネにする力、忘れてはいけない事実を伝えていくことの大切さ。
震災から10年、それらを実感した方も多かったのではないかな。
40代女性を勇気づけるだけでなく、日本を鼓舞するドラマなのだなと改めて思いました。
メッセージが、本当に深い!
退職届を握りしめるすみれの涙と、その真意
前回から不穏な空気を漂わせていた、倉庫チームのリストラ話。
ジルバママの追憶パーティーに行く直前、課長に呼び止められたすみれは自身にパワハラ疑惑が浮上していることを知ります。
戸惑いや事実を包み隠して、何事も無かったかのようにアララやみかに接するすみれ…。
実は捨て子で親がいないというナマコの真実に触れ、「私もです」と珍しく名乗りをあげる様からは、母親が居ない事実がすみれの性格を形作ってしまったことが想像できます。
具体的にはまだ語られていなかったので、あくまで私の推測ですが。
ぶっきらぼうで人への接し方を知らないのは、母親の愛情不足なのかなと思ってしまいました。
しかし、そんな思いを知らない周りからはパワハラだと思われ、リストラ対象にまで浮上。
仕事へのプライドは人一倍あるのに。出向組を誰一人辞めさせたくない、守る!という熱い思いや正義感もあるのに。
なぜ…?
ラストシーン、退職届を握りしめながら思わず泣き崩れるすみれは、そう叫んでいるような気がしました。
そんなすみれの今後が、次回の放送では見られるようです。
あーもう!頼むから穏便に!!
と願うしかないですよねぇ…。
すみれちゃんの今後に幸あれと同じく願う方ぽちっと…☟