Everything you can do now.

今できることのすべてを。レズビアンカップルの片割れ、nene.の奮闘記。

【その女、ジルバ。最終話】コロナ禍の荒波を生きる。ジルバが伝えてくれたものとは

f:id:otoko627:20210315225631j:image


皆様こんばんは、nene.です。

 

毎週心待ちにしていた「ジルバ」の放送もついに終わってしまいましたね…。

SNSでは最終話を称える多くの声が見られ、土曜の夜にはトレンド入り。すでにジルバロス、オールドアンドジャックローズ切れの方もいるのではないでしょうか?

 

そんな頃に最終話の感想をいってみよ~

どうぞご覧ください☟

 

 

ジャックアンドローズを襲う現実の荒波

どこか浮世離れした、昭和レトロな世界観もこのドラマの魅力でしたが、最終話では一転。2020年のコロナ禍に。

なんだか急に現実味を帯びた展開に、はじめは切なくなってしまいました…

 

うっすらとですが、

「アララはお店を去り、ジャックアンドローズは閉店の運びになるのかな?」

とは勘ぐっていましたが、ここに来てコロナが原因になるとは思っていませんでしたね。

 

コロナ禍の逆境を描いたすみれの出産シーン

コロナ禍における子育て・出産シーンは、近頃いろんなドラマで描かれていますよね。

ジルバではその役目をすみれちゃんが担うことに。

 

付き添いを許さないこのご時世、ひとりで初産に挑むすみれちゃん。そして彼女をはげますアララや石動さんはじめ、お店の人々。

 

「あのすみれちゃんならひとりでも産めそう…」

 

そんなことも思ってしまいましたが、放送初期の彼女を思い返したら感慨深くなりました。

 

だってあの鉄壁のチームリーダーだった人、ですよ?

今や立派な女性。さらに妻であり、ついには母に。

 

この苦しいご時世に、希望の光となる新たな命を産み落としたのですから。

 

完全なる人間ドラマに、私たちは見事に巻き込まれてしまったようですね。

 

魅力的なキャラクターぞろいのジルバ

ジャックアンドローズがいつのまにか家のように、家族のように大切なものに変わっていたアララ。

そんな彼女と同じく、私を含め視聴者みんなも、寂しく感じたのではないでしょうか?

 

それゆえあの最後の給料手渡しは、卒業式のような感覚もあり、思わずうるっと…

 

感情をもろに表すエリーさん、

慈愛に満ちた表情のひなぎくさん、

ムードメーカーを保ちながらも絶妙の間をとるなまこさん、

そしてアララ、くじらママ。

みんなのそばにいつもいる、マスター。

 

個性がさまざまあって、本当に魅力的なキャラクターぞろいでしたね。

すみれちゃんの回でも胸を打たれたのだけど、なまこさんこと久本雅美さんの間が最終話でも本当にうまくて、リアルで、涙をそそりました…

 

そしてお店は一旦クローズド。

 

最後の夜を飾るママとマスターのダンスシーン

長年の幕を閉じたあとのくじらママとマスターの、大人のダンスタイム。ムードたっぷりで美しかった…

原作でマスターは、本業がダンス講師というのもあるからでしょうか?

 

影から覗くアララのような気持ちで、少し不思議な気持ちで見てしまった。そんな方も多いはず。

 

おふたりのダンスシーンが見られるだけでも、1話分の、いえジルバ全体分の価値がありますよね!

 

アララ&くじらママ最高!希望のラストへ

島根の実家に帰ったアララでしたが、白浜さんからの手紙を受け、日本の誇りとも言えるジルバの店をなくしてはいけないと強く実感し再び東京へ。

 

そして皆の前で「お店は辞めません」と宣言。

アララの固い決意に突き動かされるように、お店は再開し、そしてX年後の未来へと…

 

未来シーンでは、すみれちゃん親子3人のかわいらしいおそろいルックにほっこり♡

 

ついにはアララの両親もお店にやってきて、大エンディング。中でもくじらママのスリットが入ったドレスには思わず、声が漏れました…(ネットでも注目されていましたね!)

 

最後には羽織ものまで取り去って、チーママさんと良い並びシーンに。年上好きのビアンにはたまらない1作だったよ…(台無し発言)

 

「女はシジューから!」

 

「ジルバ」が教えてくれたもの

きっとここまでの反響があるとは思われていなかったであろう、土ドラ枠の「ジルバ」。

たくさんの人の注目を集めて愛されたのは、このご時世を生きる人々の心に寄り添い、共鳴したからでしょうね。

 

主人公であるアララは最初半ば人生を諦め、人におしりを叩かれてばかりの人生でした。しかし最後にはどうでしょう。

あのアララが、お店の存続の舵を取りました。

 

気持ちや、

新たな出会いや、

さまざまなことをきっかけに変われるということ。

代われるチャンスはごまんとあることを、彼女から学びました。

 

今にも崩れ落ちてしまいそうな、不安な日々の中で。人生の指標となるドラマとなったのではないでしょうか。

きっとラストは時勢を受け、反響の並に乗り、あのような形に仕上げたのでしょう。

 

脚本・演出家の方、

そして素晴らしいキャストの皆様、

この世の中に「新たな光」をありがとうございました!